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    精神科治療学 Vol.37 No.11 (2022年11月号)

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精神神経領域でも、他の医学領域と同様、生物科学的研究の推進が期待されているが、それが本当に臨床に役立つのか、そうであるにしても現在の方法論は本当にベストなものなのか、という本質的な疑問は未だ存在します。特に10年弱前に米国大統領だったオバマの声かけに始まり国立衛生機関(National Institute of Health: NIH)が推進してきているプレシジョンメディスン(precision medicine)が医学の世界的趨勢になる中で、どのようにプレシジョンメディスンの考え方を精神神経領域で位置付けるかということが重要です。本講座教授澤明が主任を務めるジョンズホプキンスの講座、教室に対して、「精神科治療学」誌から、これらの課題に対して米国からの視点について依頼されて書いたものがこの1章です。米国での議論を背景としていますが、日本の精神医療、医学にとっても本質的なことをまとめました。具体的には、診断基準の2つの基本要素である妥当性(validity)と信頼性(reliability)、並びに診断体系の基本的考え方となるcategorical approachと dimensional approachを対比的、相補的に議論し、プレシジョンメディスンの時代における臨床と研究の根本的考え方について紹介しています。

『精神科治療学』Vol.37 No.11(2022年11月号)星和書店

【特集】精神科臨床と脳科学の距離は縮まったか?ー最新研究の現場からー

  • プレシジョンメディスンの時代における精神神経領域の立ち位置について─米国からの視点─
    齋藤 淳,石塚公子,澤 明

 

『精神科治療学』2022年11月号紹介ページ(星和書店)

『精神科治療学』2022年11月号販売ページ(amazon)

 

 


 

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