先端国際精神医学講座ウェブページを開設して早いもので1年近くが経ちます。定期的に教授メッセージをお届けするとのことでしたが、ウェブページについて皆様から多くのメールをいただいたことで、それをぜひ生かし、皆様にお役に立てるようなメッセージを配信したいと考えあぐんでいるうちに多くの月日が経ってしまいました。しかし、今の私の結論は、良いメッセージをと肩に力をいれて書くというより、今私が考えたりすることをただ率直に書き始めてみようというものです。
私は精神医学を学び、分子神経科学も学び、医師、医学者としての仕事を持っていますし、このウェブページは客員教授としてその仕事を行う教室のものですので、こうした側面にふれないメッセージをのせる場ではないかもしれません。しかし、今から定期的にお届けするメッセージは、そうした仕事を少しでも良くしたいという一人の人間が、日々の中で率直に何を考え、感じるかについて書くことも多いでしょう。すなわち、毎回のメッセージは以下の5つのテーマをいずれかを中心に書きながら、最終的にはより良き精神医学と分子神経科学(一括して脳科学と呼びましょう)、医療と医科学一般、それを支える大学機能(特に教育について)に結びつくようなゴールを持てればと思います。その5つのテーマとして、
1) 最先端の脳科学について
2) 医療と医科学一般について
3) 教育について
4) 好きな音楽について:医学、医療、教育との接点を求めて
5) 世界人としてのあり方について:世界の街角の紹介も含めて
はいかがでしょうか。
毎回、これら1)から5)はランダムにフォーカスを絞り、最終的にはこの5色の帯が互いに混じり合ったり重なり合ったりして、1つのまとまった考え方や情報をお伝えしていけるようなものになればと願っています。
さて、ウェブページを見ていただける方からのフィードバックはいつも期待しています。その場合メールにて(060fip@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp)へぜひ送ってください。弊教室スタッフを含む広いコミッティーメンバーにて最初はそのメールを拝読することになりますが、私も大いに勉強させていただければと楽しみにしています。一方、私にはジョンズホプキンス 大学にもメールアドレスがありますが、こちらの方は日本語対応が難しく、日本語を読めないスタッフメンバーが処理に困ることが生じますので、ぜひ上記の京都大学のアドレスにご連絡ください。
次回が、内容を含む最初の発信になりますが、4)から始めたいと思います。音楽について書きながら、それが精神神経疾患を深く理解する上での対比的な2つの考え方をどう捉えるかのわかりやすい説明になればと願っています。ご紹介する音楽については、Joy DivisionかFederico Mopouの何某かになると思いますが、3月になり春近しも今週は雪が予想される米国東海岸の天候が、来週日曜日に僕が何を最初に書くべきかを教えてくれるでしょう。どうぞよろしくお願いいたします。
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