今日は私の日本での活動についてご紹介いたします。主要なものは4つに分けられるかと思います。それらは、(1)学生の方の指導、交流、(2)学術会合、シンポジウム、(3)出版、並びに(4)共同研究です。今日はその1として、最初の2つをご紹介します。
学生の方の指導、交流
京都大学の大学院生(博士課程)の指導を行っています。今は、2名の方に対して指導教官をさせていただいております。私たちの講座では、京都大学での経験とジョンズホプキンス大学での経験を有機的にもってもらった結果としての学位となることを目指して、教育プログラムを持っています。
私の母校東京大学医学部に対しては、パンデミックもあったことで断続的ではあるものの、本間典子先生(国立看護大学校教授)のリードにて過去15年にわたって、現役の医学部生の方々と、国際的な医学医療のことや脳を中心とした全身にたいする医科学について年に1度ほどざっくばらんにお話しする会をもってきました。本間さんはこれを「ATP」の会と名付けてくれています。今は現役の医学部生とすでに卒業した若手、中堅医師からなる緩やかなネットワークグループであり60−70名のメンバーからなります。ATPの名前の由来もふくめて、後日さらに詳細にご紹介しますね。
広い意味で日本の学生の方々との交流という意味では、ジョンズホプキンス大学に短期間のクラークシップをうけいれています。私自身のラボに対しては、東京大学、京都大学から3名の方を受けました。私が主宰するセンターは臨床と研究の両方を行なっておりますので、これらの学生の方々に対しては、ラボワークだけをするのでなく、病棟にも行ってもらい臨床現場、臨床研究にも触れていただくことを目標にしています。佐藤氏の報告書もご参照ください。かつては、東京医科歯科大学から受け入れたことがありました。私が主宰するセンター全体としては、順天堂大学と連携があり、また滋賀医科大学、岡山大学の医学生を受け入れているラボもあります。
会合、シンポジウム
2つの会合についてリードロール、イニシアティブを持って進めています。
1つは、これまでのメッセージにもご紹介した日本医療政策機構HGPIとの共催シンポジウムのリードであり、医学に関わるアカデミアとしての4つの軸(臨床、研究、教育、社会貢献)のうち「社会貢献、教育」をカバーする我々にとって大事な会です。どうぞ過去2回のシンポジウムレポート(2019年12月、2022年12月)もご覧ください。これらのシンポジウムの成果をまとめ発展させたものは、「臨床精神医学」誌の特集号としてそれぞれ2020年、2023年に出版されています。これらについては次回のメッセージ、すなわち私の日本での活動のうち出版に関わるもの、にてご紹介いたします。
もう1つは、昨年度(2024年1月)骨免疫学会の方々と、新しい試みを始めたウィンターワークショップです。これはアカデミアとしての4つの軸における「研究」の部分をカバーし、「脳も含んだ全身にたいする医科学」について活発に議論できる場を作りたいと願い、進めています。次回は2025年1月に野沢温泉で行われますが、会合の名前もフォーマットもさらに発展させて参ります。来月のメッセージで詳細に触れたいと思います。 (追記) 今日も、前回、前々回同様、佐渡島で撮った写真です。とてもいいところでした! 参照リンク
HGPIとの共催シンポジウム(2019/12/18)グローバル専門家会合
「国際潮流と日本のメンタルヘルス政策 グローバル専門家会合」開催報告書
HGPIとの共催シンポジウム(2022/12/20)グローバル専門家会合
「当事者視点で考えるデジタルテクノロジーの利活用促進に向けた目指すべき方向性」開催報告書
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