ジョンズホプキンス大学における、京都大学医学部生のクラークシップ
- 澤 明
- 2月27日
- 読了時間: 3分
更新日:3月3日
2024年8月26日のメッセージ「私の日本での活動2024年(その1)」にて、日本と関わった私の活動の1つは、「学生の方の指導、交流」であるとご紹介しました。昨年は東京大学から2名、京都大学から1名の方をジョンズホプキンス大学における私の教室にて受け入れ、すでに東大の佐藤くんの報告書のリンクを貼ってご紹介いたしました。東大からの2人目は私の学生時代に多くの時間を過ごした東大医学部鉄門スキー部の後輩でもある末尾光多くんでした。彼は循環器に興味を持っておりましたが、そうした方にこそ精神医学、脳科学のプレシジョンメディスン(precision medicine)を学んでもらいたいと思い、循環器内科学と精神医学にまたがった実習をやってもらいました。彼と一緒に勉強したことは、後日精神医学、脳科学のプレシジョンメディスンについて書くときに触れたいと思います。
というわけで、今日は京都大学から昨年秋ジョンズホプキンス大学の私の教室に来てくださった、医学部4年生の和泉雄大くんのことをご紹介いたします。彼は、精神疾患や神経科学へのダイレクトな関心を持っている方。大学学部生のためのクラークシップの短期留学先として私が主宰するジョンズホプキンス大学の方の講座に興味があると、私の友人であり精神科医として尊敬する京大精神科の村井俊哉教授から、ご紹介をいただきました。村井先生の教室ではあまり経験しなかったウェットベンチでのラボワークも経験してもらおうとアレンジしました。さらにはコンピュータのプログラミングを含めてデータサイエンスの背景をお持ちでしたので、ジョンズホプキンス大学病院ネットワークのデータを扱うことができるプロジェクトにも参加してもらいました。患者情報の匿名化に始まり、米国は日本よりも何倍も厳しい規定があり、それについてもトレーニングを受けてもらい、臨床研究のあり方、倫理規定についてもゼロから学んでもらいました。このアレンジは、病棟見学なり、統合失調症患者さんに対する外科的手術を含んだ深部脳刺激療法についても見てもらった佐藤くんのケースとは違うアレンジです。
このように、クラークシップで短期間来てくださる医学部生の方には、臨床、データサイエンス、ウェットベンチでのラボワークの3つの側面から、ご希望の分野にて対応するようにしております。理想的には最低6ヶ月ぐらいは滞在してもらうのが良いのですが、日本での学校の予定を考えると2−3ヶ月の超短期滞在が現実的かもしれませんね。和泉くんのクラークシップレポートをリンクしておきましたので、ぜひご覧ください。私としては、日本の医学部生の方々は皆さん熱心で今後が期待できるな、といつも楽しい気持ちで受け入れをさせていただいております。
今日の写真は、今回(1月後半)に日本に行く際に乗り継ぎ地だったシカゴ空港へのアプローチにおけるミシガン湖の姿ですが、岸近くから凍っていますよね。色の違いわかりますか?いかにも冬の北米そのものです。
参照リンク
京都大学医学部和泉雄大氏レポート

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