みなさんは無事に過ごしておられますか。
私は最後に京都に立ち寄ったのが昨年の秋、基本的にはほとんどの日々をアメリカで過ごしていますので、日本の新型コロナウイルスの状況ははっきりとわかっていません。京都のメンバーからは、感染者の方が増加しており、新学期の対応にも苦慮されていると聞いています。
一方、私の住んでいるアメリカでは、3月の中旬より大学は完全閉鎖、病院は非常時対応になっています。最も状態の悪いニューヨークに比べると、私が住むメリーランド州はまだ平穏さが残っていますが、いわゆる都市閉鎖の宣言は3月の末になされています。すなわち私の街(ボルチモア)では、徹底した都市封鎖がなされていますが、人々は距離をとりながらも、窓を開けて(春になりましたね!)空気を替えています。またジョギングや散歩にいそしむ方も多いようです。これはメンタルヘルスの観点からは良いことだとは思います。私の所属するジョンズホプキンス大学病院では「テレメディスン」も導入されていますが、社会のいろいろなコンテクストでその活用のされ方も違うと思います。日本では日本のベストがあるはずなので、僕はこれ以上のコメントはここではいたしません。
昨今医療関係者の方々からのいろいろな発信も今は入り乱れているようですが、私は「本当の専門家」以外は発信せず、ただ1つのことだけをみんなで守り合うことが大事と考えています。それは、
「ソーシャルディスタンスを保つ」
ことです。徹底的にその1つのことを忍耐強くやることが物事を前に進めると思っています。米国でも日本でも、ローカルに地に足つけて冷静な説明をされる「本当の専門家」がおられるように見受けます。素晴らしいことだと思います。こうした方々以外の発信に惑わされることなく、「本質」を大事にして忍耐強く、力をあわせることが大事だと思っています。最近海外レポートとして海外にいる日本の方が色々日本に発信しているものは不正確なものもしばしば見受けられるため、僕はそれらを人々を惑わす可能性のあるものとして心配しています。だからこのメッセージには、世界共通の1つのこと(ソーシャルディスタンスを保つ)だけを含みました。
みなさんくれぐれもお大事に。
PS
過去1年、どうしても忙しくて一度もメッセージをアップデートしていなかったのですが、多くの原稿をすでに書いてあります。今回、メッセージを再開しましたので、徐々に載せていくかもしれません。しかし日本のコロナウイルス の件がより難しいものになった場合は、タイミングを待つかもしれません。そのことにつきましても、また内容につきましても、皆様からのご意見をいただけますと大変ありがたいと思っています。メールにて、京都大学大学院先端国際精神医学講座(060fip@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp)までお寄せいただければ幸いです。ジョンズホプキンス大学にもメールアドレスがありますが、そちらは日本語を読めないスタッフメンバーが対応に困ることが生じますので、上記の京都大学のアドレスにご連絡ください。
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